平成25年度補正予算「廃炉・汚染水対策事業」に関する補助事業の公募(第十次公募)のご案内 【2014年11月14日掲載、2014年12月5日更新】
株式会社三菱総合研究所は、資源エネルギー庁から選定されて「廃炉・汚染水対策事業」の事務局業務を実施しております。本事業は、「廃炉・汚染水対策事業費補助金交付規程」に基づき、廃炉・汚染水対策に資する技術の開発を支援する事業に対する助成を行い、これにより我が国の科学技術の水準の向上及び廃炉・汚染水対策を円滑に進めることを目的としています。
このたび、第10次公募として、「汚染水処理対策技術検証事業(トリチウム分離技術検証試験事業)」を実施する補助事業者を、以下の要領で追加募集します。応募に際しては、公募要領も併せてご確認下さい。なお、今回の追加公募は、すでに検証の実施を決定している「CECE法」、「CECE法と水蒸留法の組合せ手法」は対象外とします。
「よくあるご質問と回答」を追加しました。
「汚染水処理対策技術検証事業(トリチウム分離技術検証試験事業)」に係る補助事業者の公募に関して
1. 事業の目的
東京電力(株)福島第一原発における汚染水対策については、様々な課題が存在しており、それらへの対応を検討するため、昨年9月25日から10月23日まで、資源エネルギー庁より国際廃炉研究開発機構(IRID)に対して、技術提案募集(Request for Information, RFI)の事務手続きを委託し、6つの分野に関する技術情報を広く国内外に募集したところです。
6つの分野の1つに、「汚染水処理(トリチウム分離技術、トリチウムの長期安定的貯蔵方法等)」があり、本分野に国内外より182件の情報が寄せられました。この中で、トリチウム分離技術については、原子力分野で研究されている分離技術として、水蒸留法、電解法、化学交換電解セル複合法、水-硫化水素交換法等、その他の分離技術として、凍結濃縮、ナノ技術、ハイドレート、吸着材を用いた分離等の情報が寄せられました。これらの技術について、IRIDが組織した専門家レビュー会議によるコメントが示されました。
これらのコメントを踏まえ、平成25年12月10日に、汚染水処理対策委員会にて「東京電力(株)福島第一原子力発電所における予防的・重層的な汚染水処理対策~総合的リスクマネジメントの徹底を通じて~」(概要:2.6MB、本文:105MB)が取りまとめられ、この中で、「トリチウム分離技術については、国内外からの技術提案でも、即効性があると認められる技術が見受けられなかったため、今後、技術提案のあった対策について評価等を行っていく必要がある。」とされています。
また、昨年11月末に来日したIAEA(国際原子力機関)調査団から、「あらゆる選択肢を検証するべき」との助言があったことも踏まえ、分離技術のみならず、大量のトリチウムの長期間貯蔵や放出等のリスク、環境影響、費用対効果なども含め総合評価を行うべく、汚染水処理対策委員会の下にトリチウム水タスクフォースが設置され、これまでの科学的知見等をリスク評価の視点も加味して整理・分析するとともに、様々な選択肢に関する検討がなされているところです。
本事業は、これらの検討経緯を踏まえ、現時点におけるトリチウムの分離技術に関する最新の知見を得るために実施するものです。本事業により得られる成果は、随時、トリチウム水タスクフォースの検討に活用させていただきます。そのため、概ね4半期に1度の頻度で、事業の進捗やその時点で確認できている試算結果、データ等についての報告を求めます。当該データ等については、必要に応じトリチウム水タスクフォースの場で公表することがあります。この場合、事前に協議の上、了承が得られる方法で公表することとします。
本事業は、①トリチウム分離技術に関する分離性能、②仮に福島第一原発に設備を設置し、実際に発生する多核種除去設備による処理後の水を処理するのに必要な、設備の建設コスト・ランニングコスト、の検証を目的としていますが、トリチウムの分離処理を行うことを決定したものではありません。
2. 公募対象事業
○トリチウム分離技術検証試験事業(別紙1)
福島第一原発内で発生する汚染水については、62核種を取り除く取組を実施しているものの、トリチウムが分離できずに残るため、トリチウム分離技術に関しての検証試験を実施すること。具体的には、福島第一原発内で発生しているトリチウム水(6.3×105Bq/Lから4.2×106Bq/L(採取時期により濃度が異なります))を対象に、分離性能の検証を行うため、任意の規模の設備を構築し、分離性能、建設コスト・ランニングコストを評価できる検証試験を行います。
なお、本公募は、以下の「A」、「B」の区分により補助金を交付いたします。
A.定額補助とし、10億円を上限とします。
B.実用開発初期段階の技術で、実験室における試験を中心としたものは5千万円を上限とします(5千万円を超過する「A」としての提案であっても、審査の結果、実用開発初期段階と判断したものについて、提案内容を精査した上で、「B」の事業として実施していただく場合があります)。
同一の技術について、検証試験の内容を変えてA.とB.のそれぞれに応募することもできます。
3. 事業実施期間
交付決定日~平成28年3月31日
(なお、検証を行うにあたっては、上記期間内であり、かつ、必要な期間が短い提案が望ましい。)
4. 応募手続き
(1) 募集期間
募集開始日:平成26年11月14日(金)
締切日:平成26年12月15日(月))日本時間正午必着
公募への応募につきましては、「個人情報のお取扱について」をご確認いただき、ご了承の上で、応募、問合せをお願いいたします。
(2) 説明会
第5次公募において開催した公募説明会の資料及び当日の音声・動画を掲載しておりますので、こちらをご参照ください。なお、説明会資料に記載された日時等については第5次公募のものであり、一部変更がありますので、本公募の公募要領の内容を確認ください。
(3) 応募書類等
公募要領を参照ください。
(4) 応募書類の提出先
応募書類は持参、郵送、電子メール等により以下に提出してください。
〒105-0004 東京都港区新橋6-9-5 新橋JBビル5階 株式会社三菱総合研究所
廃炉・汚染水対策事業事務局
担当:佐藤、近藤
提案応募用メールアドレス:tr-apply-al@mri.co.jp
※FAXによる提出は受け付けません。
※書類に不備がある場合は、審査対象となりませんので、記入要領等を熟読の上、注意して記入してください。
※締切を過ぎての提出は受け付けられません。郵送等の場合、配達の都合で締切時刻までに届かない場合もありますので、期限に余裕をもって送付してください。
5. 審査・採択、補助対象経費、補助金交付手続き、等について
公募要領を参照ください。
【公募要領】
【関連マニュアル、規定等】
廃炉・汚染水対策事業費補助金交付規定[PDF]
補助事業事務処理マニュアル[PDF]
廃炉・汚染水対策事業実施要領[PDF]
廃炉・汚染水対策事業費補助金交付要綱[PDF]
健保等級単価一覧表[PDF]
【申請書様式】
申請書 様式1[Word]
申請書 様式2[Word]
申請書 様式3[Word]
申請書 様式4[Word]